一目均衡表の分析には時間論、波動論、水準論(値幅観測論)という3つの理論があります。この3つの理論それぞれの視点から一目均衡表を見ていくことで実際の取引に活用していくことができます。今回の記事では、一目均衡表をより理解するために必要な知識と考え方についてお伝えしていきます。
時間論
時間の視点から次の変化日の分析を行います。一目均衡表を分析する上で最も基礎的な重要な視点と言われています。一目均衡表では「9」「17」「26」を基本数値として設定されており、またこれらの数値を加減して組み合わせた「33」「42」「65」「76」を複合数値と呼びます。
これらの数値は、あるポイントからこれらの日数が経過したタイミングで相場に変化が起こりやすいといった考え方です。つまり相場の転換期や値幅達成のタイミングを計る考え方で基本数値や対等数値などを波動の高値安値に照らし合わせて目標達成のタイミングを計ります。
基本数値および複合数値の考え方
9 一節
17 二節
26 三節
三節 (76) 一期
三巡 (226) 一環
三環 (676) 一巡環
節目となる高値や安値から、基本数値や複合数値、対等数値などの日数が経過したタイミングを変化日といい反転(転換)や加速、延長など相場に動きが出やすいと言われています。
この他にも対等数値と呼ばれるものが存在し、過去の変化日と変化日の間に要した期間が次の変化日の目安になるというものです。この対等数値は、前述した基本数値の数字にこだわる必要はなく、過去変化に要した日数を元にして次の変化日を予測するものとなります。
波動論
チャートが形成していくなかで、その波形のパターンから分析するのというのが波動論です。チャートの波形がどのように形成されてきたのかをパターン化して分析を行うもので、3つのパターンから読み取っていきます。一目均衡表では3波動を基本としており、5波動、7波動、9波動と長く続いたとしてもN波動の繰り返しと考えます。
波動形成パターン
I波動 上昇・下落のみ
V波動 上昇から下落・下落から上昇
N波動 上昇から下落して再度上昇・下落から上昇して再度下落
I波動とV波動が繰り返し形成していき最終的にN波動となります。
水準論
水準論は値幅観測論とも言われており、目標値を計算する際に活用します。ある一定の期間で揉み合いを離れた株価の上値と下値から予測するものです。代表的な4種類のパターンを使い分けて天井と底の分析を行います。
トレンドの継続指標としてN計算値を最低条件とし、達成できなかった場合は勢いが弱まっていると判断していきます。こういった場合、下落へと反転した可能性も視野に入れて考察していく必要があります。
V計算値
B+(B-C)
BからCへ下落した幅の倍上昇
N計算値
C+(B-A)
AからBへ上昇した後のボトムCから同じ幅上昇
E計算値
B+(B-A)
AからBへ上昇してCまで下落した後、AからBの上昇分をBへ加算
NT計算値
C+(C-A)
AからBへ上昇してCまで下落した後、AとCの幅をCへ加算
まとめ
いかがでしたか?
一目均衡表は株価考察もさることながら、どのタイミングで動くのか具体的な時期まで予測することができるインジケータのなかでも貴重な分析方法です。
将来の株価を分析する際、なにを使っていいのかわからないと悩んでいたら一度活用するのもいいかもしれません。俯瞰的に考察すれば今よりもっと良い結果が出てくることでしょう。