どうも、高橋です。
秋の大型連休、シルバーウィークに突入しましたね!
行楽地やイベントに出かける計画を立てていた方も多いかもしれませんが、あいにく日本列島には大型の台風が接近しており、天候は全国的に崩れています。
強風や大雨、各種交通機関の運休・遅延などリスクが高まる時間帯もありますので、不要不急の外出は極力控え、ご自宅で安全・快適に過ごすことを最優先にしてください。
「せっかくの連休なのに…」とガッカリする気持ちも分かりますが、こんな時こそ外出を抑え、温かいお茶でも飲みながらじっくりと自分のポートフォリオを見直したり、次週に向けた相場シナリオを練り直したりする絶好の投資勉強タイムと捉えてみてはいかがでしょうか。

日銀が追加利上げを実施:それでも株高・円安が進んだカラクリ
今週の国内マーケットにおける最大の焦点は、間違いなく日本銀行による金融政策決定会合でした。
日銀は事前のアナウンス通り、政策金利を1.25%程度へと引き上げる追加利上げを決定。
通常の教科書通りであれば、「利上げ=国内金利の上昇=円高・株安」という反応が想定されます。しかし、政策発表直後の株式市場および為替市場が見せたリアクションは、まさにその真逆とも言える日経平均の上昇と一弾の円安(ドル買い・円売り)でした。
なぜこのような現象が起きたのでしょうか。
最大の理由は、市場参加者の間で「利上げ自体はすでに十分に織り込み済みであったこと」、そして「植田総裁の会見が市場の警戒していたほどタカ派的(急ピッチな連続利上げを示唆するもの)ではなかったこと」にあります。
金融引き締めに対する過度な恐怖感が和らいだことで、直前までヘッジとして売られていた先物や主力株への買戻しが加速。さらに、「利上げ後も日本の金融環境は当面緩和的であり続ける」との認識が広がったことで、むしろ安心感からのドル買い・円売りが強まり、一時1ドル=157円台まで円安が進むという皮肉な展開となりました。
為替市場を襲った「レートチェック」の緊迫感
しかし、野放し状態の円安に対して財務省・当局側も黙って見ていたわけではありません。
円安が157円台へと加速したタイミングで、市場には当局によるレートチェック(為替介入の前段階として、日銀が為替市場の参加者に相場水準を照会する動き)が行われたとの観測が駆け巡りました。
この報が流れるやいなや、急激な為替介入への恐怖感から為替市場は一時的に乱高下を極め、ドル円は急速に押し戻される場面が見られました。
利上げを実施したにもかかわらず円安が進み、それに対して口頭介入やレートチェックで警戒感を高めるという、現在の日本市場が抱える金融政策と為替防衛の非常にシビアな葛藤が浮き彫りになった瞬間と言えます。
投資家としては、日経平均が買われているからといって安心するのではなく、いつ飛び出すか分からない実弾の為替介入リスクを常に頭の片隅に置いておく必要があります。

市場の関心を集めた個別株の急動意
指数全体が金融政策のイベント通過で荒い値動きを見せる中、個別銘柄のセクターでは強烈な材料を持った銘柄やテーマ株に短期資金が集中しました。今週特に強いインパクトを残した注目銘柄を振り返ります。
光通信(9435) / レオパレス21(8848)
株式市場を揺るがす大きなニュースとなったのが、光通信によるレオパレス21に対する株式公開買付(TOB)の発表です。買付価格に大幅なプレミアムが乗せられたことでレオパレス21の株価は買い気配のまま急騰。事業基盤の強化や構造改革への強い期待から、不動産・賃貸セクター全体への連想買いを呼び込む大物材料となりました。
オンコリスバイオファーマ(4588)
バイオセクターの中で抜群の存在感を示したのがオンコリスバイオです。主力のガン治療薬やパイプラインに関する進捗報告や好材料の開示が相次ぎ、個人投資家の投機的な買い資金が殺到。連日で大幅高を演じ、ボラティリティを求める短期トレーダーの格好の主戦場となりました。
HUMAN MADE(456A)
グロース市場の上場銘柄で異彩を放ったのが、アパレル・ライフスタイルブランドを展開するHUMAN MADEです。今週、連結業績の上方修正と併せて株主優待制度の新設を発表したことが強烈なサプライズとなり、株価は急伸。業績の裏付けに加えて個人投資家に好まれる優待材料が加わったことで、買いが買いを呼ぶ極めて強い値動きを見せました。

来週の経済スケジュールと休場リスクの注意点
さて、気になる来週のマーケットですが、ここで1つ非常に重要なポイントがあります。
カレンダーの関係上、日本市場は敬老の日や秋分の日の振替休日などが重なり、9月21日(月)から9月23日(水)まで3営業日連続で取引所が休場となります。
東京市場が次に開くのは、少し間が空いた9月24日(木)です。
この東京市場がお休みの間にも、海外市場は休まず動いており、米国を中心に重要な経済指標が相次いで発表されます。
- 9月22日(火):【米】9月リッチモンド連銀製造業指数
- 9月23日(水):【米】9月購買担当者景気指数(PMI)速報値
- 9月24日(木):【米】前週分新規失業保険申請件数 / 8月新築住宅販売件数
- 9月25日(金):【米】8月耐久財受注 / 9月ミシガン大学消費者態度指数(確報値)
特に水曜日の米PMIや週末のミシガン大学消費者指標などは、米国の景気減速感やインフレ期待を推し量る上で世界中の投資家が注目しています。
休場期間中に米国株や為替が大きく動いた場合、9月24日(木)の東京市場再開時には、その3日分のアクティビティが一気に寄り付きの株価に凝縮されるため、非常に大きな「窓開け」や乱高下が発生するリスクがあります。
連休中の「準備」が勝敗を分ける
日銀利上げという今年最大級のビッグイベントを通過したものの、為替のレートチェック観測や連休明けの海外材料の消化など、足元の地合いは決して「放っておいて安心」と言える局面ではありません。
しかし、冒頭でもお話しした通り、このシルバーウィークの連休期間こそが周りの投資家と差をつけるチャンスです。
次の相場場が開く9月24日(木)に向けて、
- 保有ポジションのポジションサイズ(建て玉)を調整し、休場中の突発的な海外急変動に耐えられるようにしておく
- 今週買われた「好業績・独自テーマ銘柄」の押し目買い候補リストを整理しておく
- 連休中に発表される米国の経済指標の結果をしっかりチェックしておく
といった事前準備を徹底しておきましょう。
台風の荒天が続きますので、まずは安全な自宅でゆっくりお休みになりつつ、次の連休明け相場に向けた作戦をじっくり練ってみてくださいね。
体調には十分気を付けて、良いシルバーウィークをお過ごしください。
今週もお疲れさまでした。
それではまた!